
質疑応答のコーナー
質問「中央公論で米長先生が『次は、私がコンピューターと対局します』と言ってましたが、どうなんでしょうか?」
勝又清和六段「中央公論という雑誌の対談で
『私が対局したい!』というような感じで、実際米長会長はやる気満々で、引退はされているんですが、こないだ
『とちぎ将棋まつり』で現役の加藤一二三九段を破りまして、
『現役復帰したほうがいいんじゃないですか』と若手棋士に言われたり
『初めて米長先生が指すのを見ました』なんて若手棋士もいたりして、本当にやるとすると、今言ったような飽和状態になっていくっていうのは元々昔の将棋なんですね。だから、相手の事を熟知して戦えば勝機はあるんじゃないかと思います。ただ、大乱戦になってしまうと、思いも寄らない手が出てくると、脳が疲れてしまうので、そうすると厳しいかなという気がします。
我々もプロ集団でありますので、プロデュースしてくれる方を求めたいと思います。ちょうど上野理事が来てるから、上野理事からもお願いします」

上野裕和五段「個人的には米長会長が指すのは見たいです。
ここだけの話ですけど・・・コンピューターとの対戦で誰を出すかという話になった時に
『コンピューターとまったく無縁のベテラン棋士を出さなければいけない!』と言っていて
・・・それは〇〇先生なんですけどね!」で、会場大爆笑!
※この話は上野理事から直接掲載許可を得ています。
「一応、〇〇としておいて、わかったとしても問題ないです」とのことです。
ちなみに、今の話は「清水市代女流王将対あから2010」の話が出てくるよりも以前にあった話です。

上野五段「話が脱線しましたけど、将棋連盟としましてはもちろん
次回はやります! 時期とか誰かは別なんですけど。誰を出すかというのは難しいと思います。
『この人だったら勝てる』という人間を出すのか、
『話題性』を重視するのか色々あって難しいですよね。どれをやるのかは難しいですけども、これは今後考えていきたいと思います」

質問「自動学習の変数をコンピューターが実戦を通じて生み出すという試みはあるのでしょうか?」
保木邦仁さん「自動学習で変数のほうを学習で獲得していくという特徴とかの話ですよね。駒が2つどういう関係になったら何点っていうのが今の方法なんですけれども、実は時と場合によっては『4つのこの形も学習したい』とか自分自身で学んでいくのは残念ながら将棋ではできていません。そういう事ができている分野は限定されていて、ゲームでもバックギャモンはニューラルネットワークのモデル化自体を学習していくというのは成功しています。でも一般的には成功できていません」

質問「棋譜を手に入れる方法なんですけど、一般人と同じ方法なのか、それとも特例としてアマチュアが見られないデータも取り入れることができるのでしょうか?」
保木さん「さっき、プロジェクターで勝又先生のデータベースを見たときに
『77030局』と書いてあって、
『あー、いいなぁ~欲しいなぁ~』って思いました」で、会場に笑いが!

「前からお願いしているんですがくれません。普通に皆さんが手に入れられるのしか手に入りません」
質問「ちなみに、今ボナンザに入っているのは何局あるのでしょうか?」
保木さん「だいたい5万局ぐらいで、5万局もあると目が行き届かなくて全部プロではないと思います。アマチュアのも入っていると思います。この前、
『大山康晴対吉永小百合』っていうのも入ってて」で、会場大爆笑!

保木さん
「おおぉ、これはマズイって・・・そんなのも学習に使っちゃってます!」

勝又六段「ちなみにですね。東大将棋の棚瀬さんに聞いたところによると、『プロよりもアマチュアのほうがいい場合が多い』らしいです。なぜかというとアマチュアのほうが狙いが実現してくれるので、狙いがハッキリするという意味ではそこそこ以上の実力があってプロの将棋もある程度勉強しているアマチュア同士のほうがいいということみたいです」

質問「コンピューターと対局した場合、勝ちやすい棋士と負けやすい棋士はいますか?」
勝又六段「
負けやすいっていうのは言いたくないけど、ハッキリ言えば私が一番負けやすい棋士でしょうか。冗談抜きで。私自身が三段リーグで振り飛車に対してはほとんど急戦で戦ってたんですね。玉が堅い将棋と言うのはここ5年ぐらいなんですね。急戦系はヒューマンエラー出やすいですよね。人間は間違えるものなので、それが出たときにリカバリーしやすいのが玉が堅い戦型で、間違いがしにくいのも玉が堅い戦型ですね。だから私が一番負けやすいタイプですね。
その逆でしたらやはり、森内九段ですとか、深浦九段ですとか、木村八段ですとかそのあたりが代表格となると思います」

高松さん「若手棋士ではいかがでしょうか?」
勝又六段「いました。
糸谷五段が強い! 先ほどの機械学習の話と関連してますけど、機械学習と言うのはサンプルからデータを抽出してプロの直感を数値化しましょうというのが機械学習なんです」

「これ機械学習で得られた数値の一例ですけど、8八に玉がいて7八に銀。美濃囲いの時にどこに金がいれば一番良いかというのを機械学習で取得した数値です」

NHK杯の鈴木-糸谷戦

「ここに桂馬がいますね。
『4五歩と突いてきたのがありがたい』って感想戦で言ってたのを覚えてるんですよ」

「なぜかと言いますと、
『同桂と取ったことで、この玉が上がりやすくなったから、3七の桂がジャマだから』と、こんな感覚ないなぁと、こういう将棋は評価関数は狂うのでこういう将棋を指す棋士は強いでしょうね」
part6に続く
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