
勝又清和教授による「清水市代女流王将対あから2010」の解説

勝又六段「4手目の3三角ですね。山下さん、これはどういった経緯で選ばれたんですか?」

山下さん「TACOSの橋本さんが清水さんの棋譜を分析しまして、その結果清水さんが苦手とする戦型はなんだろうかと色々と調べたんですね。清水さんが先手の場合、向かい飛車にされると苦手なんじゃないかという事になって、向かい飛車にするんだったら、4手目3三角戦法をやってみようという話になりまして、採用されました」
※「TACOS」の橋本剛さんが以前、松江市で
「コンピューター将棋の講演会」をされた時に、当ブログの
「清水市代女流王将対あから2010」レポートで使用した写真や文章などを提供させて頂きました。

山下さん「ただ、清水さんが負けた対戦相手は男性棋士が多いので、負けが多いのも仕方ないのかもしれませんが、もしかしたら、男性プロの方が
『清水さんは向かい飛車に弱いんじゃないか』と思われて採用したのかもしれません」

プロ棋士が使用しているデーターベースを使って解説する勝又教授

勝又六段「3三角戦法は後手番で勝率の高い優秀な戦法です。つい最近でも同じ日に3局も指されている、今でも人気の戦法です。ただ、この戦法実は振り飛車の戦法じゃないんですね」

勝又六段「この将棋においては、3三角だけ入れてたということですね?」
保木さん「はい。後は個々のソフトの定跡で」

これが【3三角強制】の指示

あからの投票システム

投票の割合
昨年チャンピオンの激指は高めに設定されています。
クラスタの割合が低いのは、当日のテストで途中で止まってしまう事がわかったので控えめにして、クラスタ探索の経験が豊富なGPS将棋は割合を高めになっています。

戦いの壮絶さを物語る合議サーバのログ
勝又六段「実際にやっている途中でパソコンがハングアップしてしまったのがいくつかあったみたいですけど」
保木さん「ウォーニングが出ていまして、激指との接続が切れてしまって『あと7個しか残っていませんよ。あと7個しか残っていませんよ』というメッセージが合議サーバーから出てきました。それで、再投入しまして無事アクセプトされて安心したら、今度はGPS将棋がダウンしたので、再投入して元に戻したというのを後2回も繰り返したというのが当日ありました」

機械学習のパラメーター
これは「GPS将棋評価パラメータ」です
点数の位置付けという意味ですね。
これは人間の勉強にも有効だと思うので、これを人間向きに書き直して書籍化して頂くとありがたいですね。

あからの持ち時間の使い方(一例)
この局面では、何事もなければ180秒、意見が合えば91秒、意見が分かれれば359秒、以内でまとめましょうということです。

△2二飛
ここでのコメントは有名ですね。
「みんな、祈ってくれ。▲3一馬、▲3一馬。ここで勝敗がきまりますから」(米長邦雄会長)

投了図

ポイントとなった、あからが△4四角と打った局面に戻って解説
勝又六段「私、ネット解説でコンピューター側の部屋にいたんですけれども、強気の方は△4四角打ったらもう
『勝った!』って言っている方いたんですよね。コンピューターが得意な手なので、派手な戦いに持ち込んだ上に急所に角を据えるという。この角の価値が高いというのは機械学習の数値を見れば明らかなので・・・
『勝った!』って言ってたのは鶴岡さんでしたっけ」
などなど、全部は紹介しきれませんが予定時間を越えて棋譜解説が行われました。
そして「清水市代女流王将対あから2010」の解説を終えると、質疑応答のコーナーとなりました。
part5に続く
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