
15:15頃
第2部 パネル・ディスカッション開始

青野照市九段
『日本将棋連盟』常務理事

北尾まどか女流初段
『どうぶつしょうぎ』開発者で世界へ普及中

ピノー・ジャックさん
フランスを中心にヨーロッパに将棋の普及に尽力されています。
第19回、第26回全日本チェス選手権優勝者
「ジャック・ピノーのダイナミックチェス入門」という書籍も出版されています。
ISPSシンポジウムでは「ピノー・ジャック」と紹介されていたので、ここでもピノー・ジャックさんと表記させて頂きます。

HIDETCHIさんこと、川崎智秀さん
YouTubeで200本以上の英語の将棋普及ビデオを発表されています。

寺尾学さん
『将棋を世界に広める会』理事

最初のパネルトークは青野九段
「将棋連盟の青野です。よろしくお願いいたします。
今残っている方が、本当に海外普及に興味のある方だと思っています」で、場内爆笑。
「いま、私は将棋連盟の渉外担当理事をやっております。まず、わたしは海外普及に関しましてはかなり早い時期から関わっておりまして、昭和54年だったと思うんですけれども、私が初めて理事になったときに海外で、特にロンドンで非常に熱心な方でジョージ・ホッジスさんという方がいらっしゃいます」

「彼から『2つ問題がある』と言われて、やはりひとつは言葉の問題で、言葉は日本語だから仕方がないんだけれども、一番最初に将棋を知らない人に見せるときに『いきなり日本の将棋の駒を見せるべきだろうか?』」
「あるいは、日本将棋連盟にも一時期ありましたが、『「金」の駒なら「G」と書いて矢印で「金」の行き方を書いてあって、それで「金」を表すような駒を見せるべきではないだろうか?』という問いかけがあって」
「これは海外のなかでも、『「G」 の駒でないとわからない』という人と、『いきなり日本の漢字の教養的な駒を見せたほうが興味を持つんだ』という2通りがありまして、それは今でも結論が出たというわけでもないんですけど、やはり駒の問題、文字の問題がひとつです」

「もう ひとつの問題として、書籍がないということを言われまして、なんとしても入門書を作ってくれということになりまして、私も、山海堂という出版社さんに頼んでですね、この「将棋定跡のカギ」という書き下ろしの本とですね、1年間NHKの将棋講座を昭和57年でしたか1年間やったものを対訳で出しましてですね(※)」
「これらは今まで私が出した本の中でも内容的には一番いいと思っているんですけれども、簡単には売れなくてですね、大して刷らないうちに絶版になってしまったんですけれど、ところが、それからずいぶん欲しいという方がいまして、この2冊は私が自費でもう一度出版社に頼んで再版をした本です。500部か1000部とかなりかかりましたけど再版してよかったなと思っています」
(※)
「ここを直せば強くなる―NHK将棋講座によるワンポイント上達法」昭和56年(1981年)4月~翌年3月までNHK将棋講座にて放送された内容を書籍化したものです。

続いて、北尾まどか女流初段
「みなさんこんにちは、私は『どうぶつしょうぎ』というものを使っていろんな方に将棋を楽しんで貰おうと思って普及活動をしております」
「『どうぶつしょうぎ』を広めるのは元々、すごく好きな将棋をたくさんの人に知って貰いたいという思いで作ったので、海外に『どうぶつしょうぎ』を持っていく時は、必ず将棋盤も一緒に持っていって、和服で教えに行っています」

資料をパワーポイントで作成したものの、会場のパソコンとの相性が悪くてやむなく写真で説明することになりました。
「子供たちに将棋を教える場合、1局が長くかかってしまって、1時間ぐらいかかってしまうので、なるべくコンパクトにして、短くて楽しくて最後まで出来る将棋を作りたいなと思ってこれを作りました」
「将棋の場合、駒を取るまで何手もかかるので、最初からひよこ同士をぶつけてみました。最初から駒を取る楽しみを味わえます」

2010年2月にカンヌに行った時の写真
「フランスは日本ブームで日本のファッションにも興味を持っている人がいます。『どうぶつしょうぎ』をやってルールを覚えた後、『漢字にも興味があるので、すぐに本当の将棋で漢字の駒で指してみたい』と言う人もたくさんいました」

この写真は新聞にも載ったようです
「海外でも同じ『どうぶつしょうぎ』という名前で説明しています。いろんな方に『アニマルチェス』と言ったほうがいいんじゃないかと言われたりしました」
「『将棋』という言葉を広めたいという気持ちがあるんですね。それで『アニマル将棋』でもいいかなぁとも思ったんですが、『将棋』という言葉は必ず残したい。世界でも『柔道』という言葉は通じますし、『相撲』だって『歌舞伎』だって通じると思うので、『将棋』という言葉も海外に知って貰いたいです」

「私は今年の2月に将棋を普及する会社『ねこまど』という会社を立ち上げました。理念は『将棋をもっと楽しく、親しみやすく、世界へ』と『世界へ』と付けてあります」
「フリーペーパー『駒doc.』は将棋を知らない方でも楽しんでいただけるようにということで無料で配布している冊子です」
「その中に、『えいごでどうぶつしょうぎ』というコーナーがあって、ひよこを世界各国の言葉で表現するとかそういった、多言語化を一番最初のスタートになるようなページも入れております。そういった活動ひとつずつが将棋と世界を繋げていく、盛り上げていけるようになればいいなと思います」
part4に続く