2012年5月9日に東京・将棋会館にて「第70期名人戦第3局大盤解説会」が行われました。
「次の一手」の賞品
「木村の矢倉 急戦・森下システム」にサインを書いている木村一基八段
久しぶりに解説会に登場する「笑顔が一番」の熊倉紫野女流初段
木村一基八段「皆さん、こんばんは」
熊倉紫野女流初段「こんばんは」
木村一基八段「名人戦第3局になりました」
木村一基八段「最初に宣伝しておきますけど、僕矢倉の本出したんです。名人戦になった時に矢倉が出てくるかもしれないなぁと思ったんですよ」
木村一基八段「昨日の序盤なんてまさに本に出てるんですね。これで本を買ってくれる人が増えたとして『いや、まいったな』って思うわけですよ」
熊倉紫野女流初段「まいったな?」
木村一基八段「結論が全部覆されちゃったらどうしようって思うわけです。『この本インチキじゃないか金返せ』とかって言われたら困るわけですよ」
木村一基八段「ちょうど、台風が過ぎ去るかのように逸れていったんです。これで私もホッとしましてね。でも、急所は外してないんですよ。ちゃんとしたこと書いてあるんです。だからぜひ、お求め頂きたいと思います!
立ち読みはダメですよ!」で、会場大爆笑!
熊倉紫野女流初段
「ちょっと、読んでみたいですね」
木村一基八段
「あれっ、買ってないの!?」で、会場大爆笑!
木村一基八段「それはちょっと意外だったね~」
笑ってごまかす熊倉紫野女流初段
木村一基八段「きっと明日には買ってるはずだと思います」
熊倉紫野女流初段「探します☆」
木村一基八段「去年の名人戦まではですね7八金の形を保留する藤井矢倉ってのがあったんですけど、今はちょっと下火。でも、これは消えたってわけじゃないんですよ。また改良版がでてくると思います」
熊倉紫野女流初段「どうして悪くなっちゃうんですか?」
木村一基八段「これを説明すると皆さん眠くなるくらいになっちゃうんですけども、これは多分藤井さんが書くと思います」
熊倉紫野女流初段「『藤井の矢倉』ですか?」
木村一基八段「はい」
木村一基八段「画期的ですよね。やっぱり凄いもの。序盤でこういう風に考えられるのって」
熊倉紫野女流初段「早囲いが?」
木村一基八段「そう。早囲いにしたら有利に進めるんじゃないかとか考えてるんですね」
休憩中にも棋譜を確認する木村一基八段
「次の一手」の賞品
「木村の矢倉 急戦・森下システム」
当選者を読み上げる熊倉紫野女流初段
「私に気にせず賞品を選んでいいですよ」
熊倉紫野女流初段「8四に馬引いたんですけど、1五に桂打たないんですか?」
木村一基八段「桂馬打ちたいですよね。これは打っておいてもいいと思います」
熊倉紫野女流初段「この馬はなんですか? 香車を守ったって事なんですか?」
木村一基八段「そうなんです。ただね『この局面でそんなにあんたこれが大事なのかね?』って聞きたくなりますよね」
熊倉紫野女流初段「大事らしいですね」
木村一基八段「熊倉さんはケチな男性はどうですか?」
熊倉紫野女流初段「・・・イヤですね(笑)」
木村一基八段「まぁ、そういう類の手です。深くは語らない事にします。心を鬼にしてケチになったんです」
熊倉紫野女流初段「4五桂ですね」
木村一基八段「はい。桂馬を打ちました」
熊倉紫野女流初段「香車を狙いに行くんですね」
木村一基八段
「うん。おかしいでしょ!? 気がついたらこの駒が焦点になってる」で、会場大爆笑!
木村一基八段「3七角成として次に4七馬として王手の筋を狙うとか。歩が利きませんからね」
熊倉紫野女流初段「打っちゃいそうですね」
木村一基八段
「二歩を狙ってるんですよ!」で、会場大爆笑!
木村一基八段「狙ってるわけはないんだけど、もし打った時は、思わずガッツポーズになりますよね」
熊倉紫野女流初段「それ、終局直後のコメントが・・・」
木村一基八段
「それでコメントでは『大変難しい将棋でした』と」で、会場大爆笑!
熊倉紫野女流初段「最後までわかりませんでしたと」
木村一基八段「時間が経って、もう数手指すかもしれませんけど、紛れがないですから終局は近いと思いますけどね」
熊倉紫野女流初段「やっぱりずっと悪かったんでしょうか?」
木村一基八段「そうですね。ここまで挽回したのは凄いとはいえ、マズイものはマズかったということになると思いますけどね。
『木村の矢倉』に載ってます」
羽生善治二冠が投了され、森内俊之名人の2勝1敗となりました。
第4局は5月22、23日(火、水)に静岡県「浮月楼」にて開催されます。
解説会終了後に撮影をお願いしました☆
ありがとうございました!
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