△5五桂の局面で「次の一手」出題
加藤一二三九段が挙げた候補手は▲4一龍、▲2三角、▲6八金、▲4九香
ここで、休憩に入りました。
中継ブログ担当の銀杏記者が「ブログに加藤先生の写真を使わせて頂きました」と声を掛けると満面の笑みを浮かべる加藤九段
休憩が終わりました
「それでは、解説を再開します。豊島六段が4一龍と歩を取りました」
次の一手の正解手は「▲4一龍」でした。
「ここで、決め方が・・・うーーーんと、うーーーんと。これで結構悩ましいですね。次の一手が・・・」
「ここは唸る所なんですよ!」で、会場に笑いが!
頬を膨らませて考慮する加藤九段
頭の中で駒が動いているのですが・・・
指も連動して
「ピシッ!!!」と、これぞ本物の
「空打!」
「大変熱戦で興味深い、いい将棋なんですけれども、どうも久保王将がですね。底力を発揮している局面で今のところ、5五銀と出られたところで豊島さんには好防ともに策が無いといったところでしょうか」
△5四金と指して
「5四金というのはあまり指したい気がしないんですよね。どうも5四金というのが久保さんのすっぽ抜けかもしれませんよ」
「ボクは、逆転で久保王将が勝ちかと思って説明しておりましたが、久保さんの5四金がですね、ボクの判断では疑問でですね、今の判定では久保さんの勝つ順が見つかりません」
「王将戦の主催はスポーツニッポン新聞社と毎日新聞社との共同主催ですけども、これで
『次の第6局はあるな』って話になっていると思います」で、会場に笑いが!
「ボクなんか立会いが多いでしょ。戦いが長引けば長引くほど、立会いをする棋士は仕事が増えるんです。ですから七番勝負を四回で終わるよりですね。長期戦になってもらったほうがよろしいというわけですね」で、会場に笑いが!
「15年前と今ではハッキリ違ったことが将棋界に5つぐらいあります。そのうちの1つは、感想戦がなしっていう将棋も増えました。それから、両対局者が盤を挟んで座る距離が離れて座るのが増えました。
あと、駒の並べ方。タイトル戦の場合ですと、タイトル保持者がまず王将を置きます。挑戦者が玉将を置きます。タイトル保持者左の金を並べると、挑戦者が左の金を並べて、右に並べてと一呼吸置いて挑戦者が駒を同じように並べていきます」
「これは2、30年前ではまったく無かったことで、
わたくしはまったくもって理解できません! タイトル保持者に従って挑戦者が一呼吸置くというのは、ある意味では美学だと思いますけど、僕はタイトル保持者と挑戦者はゴングがなったら五分だと思っているわけで、何もタイトル保持者に従う気持ちはゼロでいいと思っています。」
「今はどのタイトル戦も一呼吸おいて駒を並べていきますけれども、わたくしには100%理解できません。だけども、時代です」
「例えばわたくしが、仮にですよ、わたくしがタイトル戦に挑戦することがあるとすればですよ。これは夢のような話ではあるけれども、可能性はゼロではない。
もし、タイトル戦に出た場合は、わたくしはマイペースでパッパッパッパッと並べていきます!」で、会場に笑いが!
「別に、人間としておかしくないと思っています。タイトル保持者と挑戦者はゴングがなったら互角だと思っています」
ぜひとも加藤先生のタイトル戦を見たいですね。
そして、5つのうちの残りの2つもお伺いしたいです(笑)
と、お話されている間に、豊島将之六段が▲5四馬と指した局面で、久保利明王将投了。
「ここで、投了。解説しているうちに終局を迎えました」で、会場が拍手に包まれました!
「えーと、ちょっと宣伝ですね、今、本を執筆中です。私の将棋の棋士としての経験とカトリックの信者なんですね。宗教半分、将棋の大勝負の事半分として2大の柱としましてですね、4月に発売予定でしてですね、気持ちを込めて執筆中ですので、
その節はよろしくお願いします!」で、会場に笑いが!
その本のタイトルは
「老いと勝負と信仰と」です。
「きっと、将棋が少し強くなると思います。久々の本の執筆なんですね。前は
「一二三の玉手箱」という本を出しまして、また新しい角度で語っています」
「ちなみに、わたくしはですね、今の健康状態とかですね、頭の状態が大きく変化しなければ、一応、生涯現役ということでですね、おります」
「まっ、この辺で。ボクの話はですね。話すと2時間、3時間になっちゃいますんで!」で、会場大爆笑!
「というわけで、終わらせて頂きます。今日はありがとうございました」で、会場が拍手に包まれました。
久保利明棋王・王将は3月14、15日に行われた王将戦第6局に勝ち、防衛。
続く、3月18日に行われた棋王戦第4局に勝ち、防衛。と二冠を死守いたしました。
おめでとうございました☆
トップページへ